服用するときに注意が必要なこと
オルミエントと一緒に服用するときに注意が必要なお薬や、オルミエントの服用中に注意が必要な症状があります。
特に注意すべき副作用
オルミエントの服用中特に注意すべき副作用があります
感染症
オルミエントの服用中は免疫の働きが低下し、感染症にかかりやすくなる可能性があります。また、感染症にかかったときにみられる発熱や体のだるさなどの症状が現れにくくなるかもしれません。
感染症を防ぐために
- 日ごろから手洗いやうがいなどを心がけましょう。
- インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種については主治医と相談してみましょう。
帯状疱疹
帯状疱疹は、痛みを伴う赤い発疹(ぶつぶつ)や水ぶくれを主な症状とする病気です。最初に数日~1週間程度、皮膚の内側からチクチク・ピリピリした痛み注1)が続いた後、同じ場所に発疹が現れます。症状が進行すると、多くは体の左右どちらか片側に発疹が帯状に広がっていき、やがて発疹は水ぶくれへと変化していきます。症状に気づいたら、すぐに主治医、看護師または薬剤師にご相談ください。
注1)痛みの感じ方には個人差があり、痛みではなくかゆみと感じる場合があります。
静脈血栓塞栓症 (VTE)
静脈血栓塞栓症とは、主に足の静脈に血栓(血の塊)ができること。またその血栓が血流にのって肺の動脈を詰まらせる状態になることです。
消化管穿孔
消化管穿孔とは、何らかの原因により胃や腸に穴があいてしまった状態です。消化管穿孔に至る前に、胃の痛みなどの症状があらわれることがあります。憩室炎(大腸の一部が袋状に突出し、炎症を起こした状態)を指摘されたことがある場合は、消化管穿孔を起こしやすいと考えられていますので、必ず主治医にお伝えください。
悪性腫瘍
オルミエントとの因果関係は明らかではありませんが、臨床試験において、悪性腫瘍がみられた例が報告されています。
オルミエントは、関節リウマチ、アトピー性皮膚炎及び円形脱毛症などの治療薬として使用可能な薬剤です。
オルミエント服用時に注意してほしい事象は、いずれの疾患においても注意すべき事象です。
監修医からひとこと
オルミエントは服用された日本人患者さん向けに安全性についての調査が行われた薬剤です。副作用がどのくらい発現するかを確認するために、約3年間の調査が行われました(日本での発売から約2年半の間に服用を始めたすべての患者さんを対象としました)1)。副作用について気になることがある場合は、主治医にご相談ください。
1)日本イーライリリー株式会社:オルミエント適正使用情報 Vol.8